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喜瀬別邸 HOTEL & SPAKISE BETTEI HOTEL & SPA

ホテル北側全景

▲アプローチ道路の懸樋(ヒージャー)越しに望むホテル北側全景

ウナー

▲ロビー階の主池「ウナー:御庭」

懸樋

▲ウナーへの流入部(7基の懸樋)

石積

▲降雨直後のホテル内庭園背景の壁(石積み)

写り込む植栽

▲写り込む植栽

本プロジェクトは、コンセプトを効果的に発揮するデザイン手法として、全ての空間を季節の移ろいや時の経過等の要素を加味して「情景」として演出したことで、典型的なランドスケープ成果を得る事ができた作品に仕上がったものと確信している。

プロジェクトのデザインコンセプトを一言で述べるなら “品格ある地域性の発現” であった。別邸のランドスケープデザインでは、多くの地域性素材や用法等の構成要素を精査抽出し、個々の空間における利用者を「主役」に引き立てる「舞台」とすべく、ライティングに相当する陰影や反射光、音響演出に相当する水音等も組み入れて複合化した。

その代表が『水』の使い方にある。沖縄は古来、湧水の元に集落が発達し、杜により守られてきた水源を象徴的に扱う “水を尊ぶ邦” でもある。別邸のデザインにおいても、琉球を感じさせる「水景」を伝統的な石組みや懸樋等の加工に引用して表現する一方、シーンに応じた「水音」や「きらめき」「浮き花」や水面への「写り込み」等の「水」が関わる現象に「彩り」や「香り」「風のゆらぎ」を組み合わせてデザインすることで、『受手の感情に委ねる表現=琉球らしい寛ぎの景』の発揮を目指した。

「台風」や「塩害」「冬季の寒風」等への備えにおいても地域の景から学ぶランドスケープデザインならではの取組みを行った。ただし、それは、空間構成を決定する段階での地形の活用や、風を「いなす」ための「小杜」単位の植栽構成、個々の自然素材の特徴を見極めて適材適所へ用いる現場対応等の各段階で対処し、さりげなく空間に溶け込ませてきた。それは、あたかも永く存在していたかの様な印象を与えることで “高品位で控えめなもてなしの情景” の発現を目指した「粋」の追求であり、琉球のランドスケープ・スピリッツの発露でもある。

※この文章は、『造園作品選集 2010』に投稿・掲載されたものと同じです


【事業者】民間
【所在地】沖縄県名護市喜瀬
【竣 工】2007年4月
【規 模】敷地面積 約3.3ha
(外構設計・意匠監理対象面積 2.5ha)
【関連業務】喜瀬別邸ランドスケープ基本設計(2004年度)
喜瀬別邸ランドスケープ実施設計(2005年度)
喜瀬別邸建設プロジェクト ランドスケープデザイン監理業務(2005年度)
喜瀬別邸建設プロジェクト ランドスケープデザイン監理業務(2006年度)
【受賞等】2009年ランドスケープコンサルタンツ協会賞 / 一般部 設計部門 / 優秀賞
【出版物】 『造園作品選集 2010 国際版』日本造園学会(2010年)
『造園作品選集 2010』日本造園学会(2010年)
『近代建築』2007年6月号 近代建築社(2007年)
やうら庭園・全景

▲やうら庭園 全景

やうら庭園・ハス池

▲やうら庭園 ハス池

浮き花

▲浮き花

やうら・林内休憩デッキ

▲スパ ・エステ棟の林内休憩デッキ

やうら・デイベッドスペース

▲デイベッドスペース

屋外プール

▲屋外プール

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