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ウォーキングブームとフットパスについて

花畑公園

▲正しい姿勢でウォーキング(足立区立花畑公園)

中滝

▲清流沿いの森林セラピーロード(秋田県鹿角市中滝)

関東ふれあいの道道標

▲関東ふれあいの道の道標(茨城県つくば市)

関東ふれあいの道

▲関東ふれあいの道(茨城県桜川市)

3月11日に発生しました東日本大震災で被災されました皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

さて、近年、欧米では、健康保持・増進のために歩くエクササイズウォーキングが静かなブームを呼んでいる。
私自身、以前紹介した花畑公園の改修整備に関わってからウォーキングに強い関心を持ち、「パークで筋トレ」プログラムの指導員の方々のアドバイスを思い出しながら、健康づくりを兼ねて街中のウォーキングを楽しんでいる。ウォーキングのポイントは、「背筋を伸ばした姿勢で、歩幅は大きめに、かかとから着地してつまさきで蹴り上げ、やや速い速度で歩くこと」にあるそうだ。毎日万歩計を付けて1日1万歩を目指して歩いているが、平日のデスクワーク中心の生活では6千歩から8千歩程度にしかならず、なかなか目標の1万歩を達成することは難しい。

これまで、ウォーキングといえば、健康ブームに支えられた手軽なレジャーとして健康づくりや目標に定めた距離・ルートを踏破することの総称であったが、アウトドア情報誌『BE−PAL 2010年11月号』の「ゲンキな田舎!」で新しいウォーキングの波として「フットパス」の可能性が取り上げられていた。

フットパスとは、1990年にイギリスで制定された「地権者が存在する土地を突っ切って公衆が通行することが認められる通行権(Right of way Act 1990)」によって、主に歩行者に通行権が保証されている「歩くことを楽しむための道」のことで、パブリック・フットパスと呼ばれている。30年ほど前からイギリスで大きな広がりを見せ、現在では約16万kmのコースが設定されている。農村部を中心に、コース周辺の農村景観や歴史文化、地域の人とのふれあい等を含めた様々な地域の魅力を丸ごと味わおうという、歩くことを楽しむ散歩道のネットワークが整備されているとのことである。

我が国にも、1974年に長距離自然歩道として整備された「東海自然歩道」がある。明治の森高尾国定公園(東京八王子市)から明治の森箕面国定公園(大阪府箕面市)を結ぶ総延長約1,697kmが整備され、どこかしら歩いた経験のある方も多いのではないだろうか。また、関東地方には、東京都八王子市高尾山麓の梅の木平を起終点に、東京都、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県、千葉県、神奈川県の一都六県を周遊する、総延長約1,799kmの「関東ふれあいの道(別名:首都圏自然歩道)」があり、美しい自然や田園景観、歴史や文化遺産にふれあうことができる。

以前NHKで放送された「街道てくてく旅」は、まさにフットパスそのものである。「歩くことで見えてくるにっぽん」をコンセプトに、これまで東海道、中山道、甲州街道、日光奥州街道などの街道筋や四国八十八か所巡り、そして昨年は熊野古道を取り上げ、沿道の生活文化や地域の人々とのふれあい交流を紹介していた。2006年には、元サッカー日本代表でベルマーレ平塚やベガルタ仙台などで活躍した岩本輝雄氏が、東京・日本橋から京都・三条大橋まで東海道五十三次、約500kmを歩き、その道中に広重の東海道五十三次絵を描いた場所に立ち寄ってその場所の写真を撮り、人々との様々な交流を楽しみながら歩く旅の醍醐味を紹介していた。

最近、イギリスのフットパスとは異なるが、イギリスをモデルにして観光振興や地域振興の観点から「ありのままの風景を楽しむ」プットパスの整備が全国各地で進められている。代表的なものに、「奥尻島フットパス(北海道奥尻町)」「長井フットパス(山形県長井市)」「多摩丘陵フットパス(東京都町田市)」などがあり、様々なガイドマップが出版され、これを片手に持って歩いている方の姿を見かける。私も以前、茨城県内4市町村のフットパス計画に関わり、地域を隈なく歩いて地域資源の発掘やコース設定、道標・サイン、トイレ等の調査・計画を行い、スローライフスタイルの提案を行ってきた。

今年秋の「第11回韓日造景人サッカー大会」は、韓国・済州島での開催が予定されている。この済州島には、「済州オルレ(jeju olle)」という韓国で有名なフットパスがあり、2011年1月現在、21コース 約340kmが整備されている。「オルレ」は、済州の方言で「通りから家の門に通じる狭い路地」という意味で、世界自然遺産である済州島の全地域を海岸沿いに歩いて旅ができるそうである。是非、美しい海岸の道を歩いて自然の美しさと生活文化に触れてきたいと思っている。




[追記]
2011年最初のコラムが、よもやこのような書き出しになろうとは予想だにしなかった。
ベガルタ仙台、水戸ホーリーホック、鹿島アントラーズ、東北楽天には、本当に頑張ってほしい。
一日でも早く、被災された方々に平穏な暮らしが戻りますように。


哲学の道

▲琵琶湖疎水の「哲学の道」(京都市)

姨捨の農道

▲のどかな姨捨の農道(長野県千曲市)

熊野古道

▲世界遺産熊野古道の遊歩道(奈良県吉野町)

旧鎌倉街道

▲国営武蔵丘陵森林公園内の旧鎌倉街道(埼玉県滑川町)

旧山陽道

▲備中国分尼寺跡近くの旧山陽道(岡山県総社市)

陸前浜街道

▲陸前浜街道(茨城県高萩市)

(2011-04-15)


関連ページ
DEKIコラム | 韓国を代表するフットパス「済州オルレ」の魅力を探る 2011-12-06

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